ゆるゆる食堂

色々なモノゴトをゆるゆる模索しています。

生まれた場所と、行きたい場所

久々に更新してみる。

 

いろいろあり、それどころではなくなり、ブログなんて書く元気もなかった。

…のだけども、

 

どうしてもここまでに起こってきたことと

親との関係、自分の経験せざるを得なかった諸々、

そういうことを考えていたらどうにも前世というものは

切り離せないような確信が、改めて湧き上がってきて。

 

 

そのひとつ、山について。

 

わたしはかなり小さい頃からTVで見る海外の景色、

特にヨーロッパの空の色がとても好きだったのだけど、

明確に「ここが好きだ」と行ったこともないのに思った初めての場所が、

スイスだった。

 

山。

 

今思えばそれはまごうことなきマッターホルンの風景で、

その明確かつ爽快なほどにストンと落ちてきた

「ここに行きたい。住みたい」という気持ちは印象的すぎて

今でもはっきりと思い出すことができる。

 

自分が小さい頃、有名なアニメ「アルプスのハイジ」を見ていたので

そういう刷り込みがあったのかなと思ったこともあったのだけど、

それにしては山に関して、わたしは「当然すぎる執着心」がありすぎるように思えた。

 

地元にはそこそこ有名な山があり、わたしは小さい頃からよくそこに上った。

天頂に城があり、天守閣から見下ろす緑深い土地と青い川が大好きだった。

高校生になっても、大人になっても、

県外の人が遊びに来ればよく連れて行ったものだった。

 

 

山の緑と木々の中で呼吸をすること。

それが何よりも自分が生きていることを実感するのだと、

かなり若い頃に感覚で分かってしまっていた気がする。

 

 

だいぶ前になるけど、以前のエントリーで過去生回帰を体験したことを書いた。

 

実はその時に自分の見た場所、つまり、暮らしていた場所が

マッターホルンの麓だった。

そして、その当時の最愛の人が亡くなったのはマッターホルンを擁する

アルプス山脈の山の中であったようだった。

 

山は自分を育んでくれた場所で、愛しい人と暮らし続けた場所で、

そしてその人を奪っていった場所でもあったわけだ。

 

喪失も体験した場所でもあるのに、わたしは山が好きだ。

もちろん畏敬の念は非常にあり、例えばふと山が怖いと思うこともある。

それでも、海の怖さより山の怖さの方が安らぎをさえ感じるのだ。

(海の怖さはおそらく、別の過去生での記憶なのだと確信している)

 

ちなみに、馴染みある感覚を持つ場所はマッターホルンのあたりだけではない。

ユングフラウやヴァッツマンの景色にも見覚えがあった。

 

どうやらアルプス山脈全般が自分の過去生において、

何かしら深い縁のあった場所のようである。

 

 

まあ山好きだと言っても、だから登山したいとかそういうものでもない。

ただ、父親が昔登山部で、山好きであったというのは引っかかるところではある。

親との確執が深いので父には生理的に嫌悪感すら感じているが、

あの頑迷なところ、

それゆえに自分とぶつかり続けてここまできていることを考えると、

残念ながら山で暮らしていた自分の近しい人であったのかもしれない

…と、思わざるを得ない。

 

正直心底認めたくないけれども。

 

だから父とこじれにこじれたままいずれ死別すれば、

おそらくは過去生と同じことの繰り返しなのだろう。

だけれども、この何十年父を許そうと努力しても無理だったことは事実で、

それはこの先父がまず死ぬまでにどうすべきか、

もう少し考えなければならないとは思っている。

 

 

まあ、それはさておき。

 

その。

山である。

わたしは日本アルプスに属する山を持つ県に生まれ、今も住んでいる。

内陸に慣れきっているので、大学時代海のある土地に住んだ時は

あまりの空気や土地の感覚の違いが新鮮でびっくりした。

それはそれで楽しかったけれど、

やっぱり心が落ち着き、求めるのは山なのだ。

奈良の山にも郷愁を覚える。

北海道の洞爺湖に行った時には、あの中島の向こうに羊蹄山を望む景色が

遠い記憶の中の山と似ていることに気づき

なんとも言えない気持ちになった。

 

日本アルプス山脈。

 

その名前にふと思い至った時、

あ、だからわたしはここに生まれてしまったのか

と思ったのだ。

 

その昔アルプスの山々を視界に緑の木々と青く美しき川を愛していた自分は、

今も日本アルプスの山々を視界に(実際にはそう見える位置関係ではないけれども)、

有名な青き清流の近くで生まれて生きているのだ。

 

その一致に、感動すらなく腑に落ちてしまったのだった。

 

 

 

そんなことを考え出したのは、

最近やたらドイツに行きたい気持ちが再燃し始めて

(ちなみにスイスと同時期に明確に行きたいと思ったのがドイツだった)

どうにもその衝動が収まらないので、気持ちを整理しようとした結果だ。

 

面白いことに、アストロ占星術(トラベルホロスコープともいうのだったか)を

見てもらった際、わたしのアストロマップのアルプス山脈周辺(主にドイツ)には

「家庭、家族や親子関係などに関する事柄」を示す土星のラインが入っている。

他の惑星でもハードアスペクトも多いので

最初は行かざるべき場所かと思っていたのだが、よくよく調べてみると

同じくらい家庭や終の住処としての幸福を得られる場所でもあるとわかった。

 

 

行ったこともないのに、ああ、やっぱり帰りたいなあ、と、思う。

 

過去に住んでいたからかもしれないし、

未来に希望を持てると確信してしまう何かがあるのかもしれないし、

理由はわからない。

 

それでも、アルプスの山々の画像を見たり思い出したりしながら目を閉じると、

ふっと自然にあの場所に飛んでいくことができる。

 

 

過去生で知ってた場所には、魂は迷うことなくワープできるらしい。

 

 

今まだ問題は山積しているけれども、

 

 

やっぱり、山に帰ろう。

 

 

と 誕生日も数日過ぎて、改めて決心したのだった。